
ねこの家になる前の話しになります。
第二話でのブログの通り、ぎゃらりー&かふぇ ねこの家はカフェではありませんでした。
◎⇒第二話
ギャラリーの部分がメインとなる、あとりが作品を制作するための工房を兼ねた展覧会スペースでした。
自ら生み出したアートを、自ら手がけた建物という箱の中に展示したかったようです。
そのためには、理想とも言える空間作りが欠かせませんでした。
なので、現在「ねこの家」の建つ場所を、あとりははじめから選んでいたわけではありません。
あとりの理想としたアトリエ象には、海の見える高台に建つ、潮騒の感じられる空に近い場所でした。
それが現在の「ねこの家」の場所になったのにはわけがあります。
理想という形を作るためのアート性に欠けることに気がつきました。
それは、自然との対話の中で見えてきた答えは、自らの名前にありました。
◎カザモリ アトリ カタカナで書くとこのようになります。
◎風杜 あとり 漢字とひらがなではこうです。
風杜は、風の感じられる木々の育つ土が必要不可欠でした。
常に強い風に見舞われ、作物すら育てることの困難な潮騒の吹き込む場所は、あとりが理想とした形には程遠いものでした。
そして、なによりも。
◎KAZAMORI ATOLとローマ字に表記に置き換えます。
そうすると、名前の読みが”ATOL”の表記とされます。
これはあとり作品のサインにも見られる表記です。
ここには意味がありました。
ATOLとは、英語で”Air Travel Organiser’s Licece.”となり、
日本語読みに訳すると、「生命の木を組み立てる者」になります。
つまりこれは、循環を意味しているのです。
自然界に流れるありとあらゆる循環を示しています。
植物が育つ循環、動物たちの世界の循環です。
生命が育まれるに適した土地こそが、あとりが真に求めたアート性でした。
それが。
海の見える丘の上は、あとりにとって力量不足であり、生命を循環が行われないと感じたからです。
現在「ねこの家」のある場所の周囲には、適度に風が流れ、建物の眼下に流れる小川は田んぼへと水を運び、木々と森には鳥たちが巣を作っています。
浜風とは遠い場所にあるため、草や花もよく育ち、季節を感じさせてくれます。
あとりが現在の場所にアトリエを建てる切欠となったのは、自然との循環型の工房を実現させたかったからです。
『第四話』
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